あなたに会いに 昼休みの図書室 二年後
昼休みの図書室は 誰もいないから
ほんの束の間 あなたに会いに行く
到底 いくことも かなわないような
深い森に あなたは すんでる
私は遠くから そっとのぞく
音を立てず静かに 表紙をひらいて
心臓の音がきこえるくらい いま近くにいるから
もうだれも 邪魔しないで
昼休みの図書室は 昨日の続き
とまっていた 時計が動き出す
到底 みることも かなわないような
ちがう時代に あなたは いきてる
私は遠くから そっとよりそう
透明なまま激しく 想いをよせて
熱い呼吸をかんじるくらい いま近くにいるから
この瞬間 こわさないで
どんなにあなたに会いたかったか 駆け出したら止まらないから
読み進めるほど速くなってゆく その背中追いかけてく
心臓の音がきこえるくらい いま近くにいるから
もうだれも 邪魔しないで
作品集へ戻る
作品一覧へ戻る