冬のひだまり
冬の空はどこまでも青く 息は白くて
休み明けの図書室は少し 人が多くて
いつもの席にきみがいない
ああそうか 光さしこむ場所がかわったから
きみは ひだまりの席で
今日も ゆっくり本のなか
冬の日差しいっぱい背中に 受けながら
ページめくるたび揺れて光る 結んだ髪
そこは冬の特等席
ああだけど 冬は明るい時間が短いから
きみは しんけんな顔で
今日も ずっと本のなか
どこへ行けばきみに会えるのか
わかったけれど どうしたらいいのかな
きみは ひだまりの席で
今日も ゆっくり本のなか
きみは しんけんな顔で
今日も ずっと本のなか
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