からあげ
台所に立つ君の肩の線が理由もなく好きで
考え無しに僕は鼻を寄せる
確かに邪魔だね
僕の好物はトリのからあげで
君は卵をといている
これは幸福かも知れない
考えもなしに手にしている気がする
だから考えてみるんだ
幸福の何たるかというやつを
考えているんだ 他にすることがないから
台所に立つ君の肩の線が理由もなく好きじゃ
邪魔するだけで僕は無能だから
理由を探すよ
君の鎖骨が手羽先のようで
すぐに食べたくなるのかな
これは幸福かもしれない
考えて出した答に君が笑う
だから考えてみるんだ
幸福の何たるかというやつを
考えているんだ 他にすることがないから
だから考えてみるんだ
からあげの何たるかというやつを
僕はそれで充分あとは君が笑えるなら
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