夏のたより
ごぶさたしています。お元気ですか
君が僕を思い出すのは 旅先
去年と間違えた文字まで同じ
僕が君を思い出すのもそのとき
何のつもり 夏のたより
今さら何を語る訳じゃない
何のつもり 夏のたより
それなら電話してもいいのかな
あの頃のことも あれからのことも
仲間の誰にいうこともなかったよ
女は分からない そんなことばかりさ
今の今もハガキ見つめて思うよ
何のつもり 夏のたより
君は確かに高い空が好きで
ほとんど君の或いは僕の
思い出話がことのほか好きだった
お元気ですか。ごぶさたしています。
今年のハガキは二行だけ多かった
何のつもり 夏のたより
次の九月から九州で暮らします
何のつもり 夏のたより
君が誰と何処で暮らそうとかまわない。
やっぱりそんなことだったんだね
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