さくらちる


あの日から齢重ねた葉桜
風滑べる水面

いつの間に僕らの花は散ったの
結ばれぬままにむなしくなる 果敢なくて
人波に気を取られてピリオドを読みとばしてた
音もなく 風に舞い
今はもう笑顔さえも思い出せないのに
この切なさは夜を貫く

あの日からあの並木にも会えない
空回る季節

いつだって君の切り出す言葉は
僕を繋ぐだけ 鎖のように硬かった
だけど少し不器用に肩を寄せた 足を止めた
飾るように 花風吹く
黄昏やさしく熱く
月並み欲しがった君の高鳴り
僕も感じた

それなのに誰が間で揺れたの
信じてた僕は何

落ちた花びらの理由がどうしてもわからない
時間に解かせたままで行くのか

あの日から齢重ねた葉桜
風滑べる水面

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