僕は一組君は八組
ずっとずっと遠くに見てた
僕は一組君は八組
どこでだって目につくけれど
僕は一組君は八組
話をするどころか
すれ違うのだってまれ
覚えているかな
全校集会の朝
君の後ろでつまづいたこと
だって後ろから押されたんだもん
ずっとずっと遠くに見てた
僕は一組君は八組
一度だって忘れなかった
僕は一組君は八組
同窓会でだって
目を合わすこともなし
覚えているかな
居酒屋の下駄箱で
急に隣に手をついたこと
だって後ろから押されたんだもん
今日はたまたま電車に乗った
君はたまたま前に座った
しわのつけねに見惚れていたら
君は初めて僕に笑った
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